葉っぱしか見たことない?実は花もカワイイ春菊のこと

大根や白菜など、冬になるとどちらかといえば白っぽい野菜が目立つ中、野菜売り場で青々とした葉で頑張っている「春菊」。この時期、鍋料理などに欠かせない存在・春菊について色々と調べてみました。

■春に花を咲かせる菊

春菊というと、すぐには葉っぱしか思い浮かべることができませんが、もちろん花も咲きます。春には可愛らしい白や黄色の花を咲かせます。


春菊と呼ばれるようになったのは、いわゆる菊の花は秋に咲きますが、春菊は春に花を咲かせることや、葉そのものが「菊」に似ていることから、などの説も。原産地は地中海沿岸地帯。すごく和風なイメージだったのに、ちょっと意外な感じもしますが、主に観賞用に栽培されていたんですね。ちなみに春菊を食用としているのは日本を含む東アジア地域だけなんだそう。(※最近では和食ブームの影響で、ヨーロッパでも食べられる機会が増えてきたとの情報も!)

味に関して言えば「あの独特の香りはどうしても無理」という方もいらっしゃるかもしれませんね。子どもにはあまり歓迎されない苦味もあるようですが、春菊はかなり需要があるにもかかわらず傷みやすいという特徴のため、東日本と西日本では流通している種類が違うらしいのです!

■品種は大きく3つに分けられます

中葉春菊(株立ち)…関東地方
茎が立ち上がる
葉の切れ込みが深い
香りとクセが強い
枝が分かれた茎と葉を摘み取って利用する

中葉春菊(株張り)…関西地方
中葉種でも茎が立たたない
葉の切れ込みが深い
クセがあまりない

大葉春菊…九州地方・中国四国地方
成長しても茎が立たない
葉が肉厚で柔らかく、大きく、切れ込みが少ない
クセがなく、若い葉はアクが少ないのでサラダでも食べられる

お住まいの地域により、特徴は違うかもしれないですね。それによって春菊が苦手な人の割合も違うかも? 春菊は鍋料理だけでなく、サラダにしたり、炒めたりとレシピもたくさんありそうですので「これならイケる!」ものを是非見つけてください。

■春菊を選ぶコツと、保存法

では、どのようなものを選んだら良いのでしょう?

・色が鮮やか
・ハリがある
・葉の先までシャキッとしている
・中葉(株立ち)は、茎が細めのもの(太いものは硬い)

何枚もの葉が束ねてあると見づらいかもしれませんが、できる限り注意して選んでくださいね。春菊は傷みやすいので、買ってきたらすぐに食べるのがよいですが、どうしても保存しないといけない場合は下記に注意しましょう。ただし、保存期間はせいぜい1週間程度と思っていたほうがよさそうです。

・冷蔵室、または野菜室で(常温厳禁)
・乾燥を防ぐため、根元に湿らせたキッチンペーパーなどを巻いてポリ袋に入れる
・立てて保存(茎がある場合)

冷凍する場合は、洗って水気を切り、葉を3~5cm程度に切ってからポリ袋に入れて凍らせておきましょう。使うときは冷凍のまま、味噌汁や鍋料理などへ投入すればOK。

緑色の野菜は、見た目も元気にしてくれますよね。クセや香りも楽しんでいただけたらと思います。

(アール)