【栃木VS群馬】天気で対決!冬らしいのはどっち?

日本にはさまざまな“ライバル関係”がひしめいています。特に隣の街よりも優れている!という心情はどこか心の中にあるのではないでしょうか‥
そんなライバル関係、気象の観点で対決させるとどうなるのか、今回は【寒さ(気温)】と【雪】の両視点から、どちらが冬らしいのかという切り口で調査しました。つまり、寒くて雪が多いほうを今回の勝者とします。

気になる対決エリアは‥北関東ダービー(?)とも呼べる、栃木(宇都宮)VS群馬(前橋)にスポットを当ててみました!

(※茨城が入っていないじゃないか!という茨城県民の皆さま。むしろ俺たちのライバルは東京だ!という栃木、群馬両県の皆さま。さまざまなご意見があるかと思いますが、まずはこの2県での比較をします。あらかじめご了承ください。)

↓気になる結果はこうなりました。


気象データで見る各地の冬の特徴比較
図1

■寒さ(気温) : winnner 宇都宮

過去の統計上、気温から紐解くと、相対的には宇都宮のほうが寒い街であることがわかります。冬日(最低気温がマイナスの日)の日数は宇都宮が前橋の約1.5倍というのは圧巻ですね。また、前橋市では最後に真冬日(最高気温がマイナスの日)を観測したのは1945年の2/22、62年も前のことにさかのぼります。暑さでは有名な前橋ですが、寒さでは宇都宮に軍配が上がっています。

–勝因は?
この要因は諸説あるようですが、原因のひとつとしては風が考えられます。気温の低い状態が続くと風が吹きにくく、冷たい空気が分散されにくくなり、さらに周辺の気温を下げる、という性質があります。宇都宮はその1例で、地形的にも寒気を地上付近に溜め込みやすい性質があります。冬季は前橋のほうが比較的風が強まり、冷たい空気が溜まりにくいのがひとつの要因と考えられます。ほかにもたくさん要因はありますが、ここでは割愛します。


■雪 : winner 前橋
平年値(1981~2010年の平均)で見るとあまり差はありませんが、過去歴代の記録では前橋の方が雪が多いという結果になりました。関東地方の県庁所在地としては唯一1mを超える雪の積もったことがある前橋に軍配が上がりました。

–勝因は?
実は両地点とも、最大の積雪になった日は同じ日、記憶にも新しい2014年の2/15のこと。山梨などで1mを超える記録的大雪になった日、といえば思い出す方も多いでしょう。この日は関東の内陸ほど降雪量が多くなり、前橋でも過去およそ120年の歴史でも最大の大雪になりました。この日の雪の差がそのまま両地点の差につながりました。


■総合 : 宇都宮 draw 前橋
ということで‥今回の勝負は両者引き分けといたします!今度はテーマを変えて、茨城も交えた三つ巴でもう一度勝負構図を調査してみたいと思います。

(2017/01/31 00:00更新)


sasagawa_winter

こんにちは。ささやんです。今回は気温や雪に焦点を当てましたが、暑さや大雨などテーマを変えると結果もがらっと変わってくるはず。地域や現象を変えて、今後も継続して調査していきたいと思いますので、ご期待ください。

ABOUTこの記事をかいた人

編集部随一の知恵袋。意外なものからどんぴしゃなものまで幅広く対応が可能。旬の食材に敏感で料理のセンスもかなり高め。カメラ、散歩、芝生で昼寝など「日向の人」というイメージだが、海や湖といった巨大な水溜りにテンションをあげるという一面も。大事な予定を立てるときの本気予報的中率はほぼ100%。頼れるお天気お兄さんである。