今年2018年のふたご座流星群、極大を迎えるのは12月14日(金)の21時頃と予想されています。空の条件としては、12月15日に上弦を迎える月が夜半頃には沈み、その後はとても好ましい条件で流星を観察することができそうです。
画像:国立天文台HP
特に多くの流星を見ることができるのは13日と14日の夜の2夜。どちらの夜も20時頃から流星が出現し始め、夜明け前まで出現が続くでしょう。流星を観察するために適した場所であれば、最大で1時間あたり40個程度の流星を見ることができるかも!
気になるのは天候です。いつ晴れるかわかりませんし、予想外のタイミングで流星が活発に出現する可能性もあります。予想にとらわれすぎず、なるべく長い時間、観察を続けてみてください。長く観察すれば、それだけ流星を見るチャンスが増えます。
▼ふたご座流星群とは?
ふたご座流星群は毎年12月14日頃を中心に活動している流星群で、母天体は1.43年の公転周期を持つ小惑星・フェートンと言われています。過去に相当な量のダスト(ちり)を放出したと考えられています。特徴としてあげられるのは下記2つ。
*毎年たくさんの流星が出現する
暗い場所で活動が極大の時間帯に観察すれば、最大で1時間あたり40個以上の流星を見ることができます。流星の数が多いことから、ふたご座流星群は、しぶんぎ座流星群(1月)やペルセウス座流星群(8月)とともに「三大流星群」と呼ばれています。
*ほぼ一晩中流星が出現する
三大流星群のうちペルセウス座流星群としぶんぎ座流星群は、どちらも夜半から未明の時間帯を中心に流星が出現します。しかし、ふたご座流星群は20時頃という早い時刻から流星が出現し始めるため、お子さんをはじめ多くの方々にとって観察しやすい流星群です。
▼ふたご座流星群を観察しよう!
ふたご座流星群は、上記のような特徴から初めて流星群観察をする方にもオススメです。では、いくつか具体的なことを。
*いつ、どこを見れば良いの?
時間帯は22時頃から未明までの間に観察するのがよいでしょう。ふたご座流星群は20時頃から流星が出現し始めますので、しばらく観察を続ければ、いくつかの流星を見ることができるでしょう。でもこの時間帯は放射点があまり高くないため、本格的な出現とは言えません。22時頃から本格的に流星が現れ始め、放射点の高度が最も高くなるのは2時頃で、未明頃までは流星が出現すると思われます。
流星はどちらの方角にも現れます。特に方角などを気にせず、なるべく空の広い範囲を見渡すようにしましょう。
画像:国立天文台HP
*観察に適した場所とは?
視界をさえぎるものがなくて空を広く見渡すことができること。街灯などの灯りの影響が少なく、暗い場所が適しています。可能なら、都心部から離れたほうがよさそうです。
*観察に必要なもの
双眼鏡や天体望遠鏡は必要ありません。肉眼で観察してみましょう。空を見上げる、これだけです。人の眼は暗さに慣れるまで15分程度かかると言われますので、せめてそのくらいの時間は続けて見上げていてください。空を見上げる時間が長くなると首など疲れやすいので、レジャーシートのようなものに寝転がって見上げるのが姿勢としてはラクです。
*防寒対策をしっかりと!
観測できる時間帯は寒い夜半です。寒さには充分な対策をしてください!レジャーシートなどを使う場合は冷えが地面から伝わりますので、体温を奪われないよう工夫することが大事です。シュラフ(寝袋)もあると、防寒対策になりそうですね。
▼気になるお天気は…?
ピークとなる14日(金)夜ですが、日本付近は西高東低の冬型の気圧配置となり、北陸から北の日本海側ではしぐれ気味で雨や雪のところがありますが、太平洋側は概ね晴れて星空を鑑賞できそうです。
上空には寒気が流れ込む予想で、晴れる地域は放射冷却も強まりシンシンと冷えそうです。内陸部を中心にかなり冷え込みそうですので、寒さ対策は万全に。