空を見上げたときに、まっすぐ伸びた一本の雲を残しながら飛行機が飛んでいる光景を目にしたことがあるのではないでしょうか。一方で、飛行機の後ろから雲が伸びていないこともありませんか?これはなぜなのでしょうか。今日はその秘密をご紹介したいと思います。
■どのようにしてできる?
ひこうき雲は、割と目にしやすく見つけやすい雲かもしれませんが、実はまだナゾも多い雲。ひこうき雲ができる仕組みはいくつかあるとされていますが、そのうちの一つを紹介します。
上空の冷たい空気の中を飛行機が飛ぶ
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エンジンが周りの空気を吸い込んでとても高温の排気ガスを放出する
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放出された高温の空気が周りの空気によって急激に冷やされる
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ひこうき雲を形成する氷の結晶が発生する
「雲」は「無数の小さな水滴や氷の結晶の集合体が、地球上の大気中に浮かんで見えているもの」と定義されています。つまり飛行機が飛んだ後にこの現象が起こって、地上から見ると飛行機の後ろからすーっ伸びた「ひこうき雲」が私たちの目に見えているということになります。
雲は常に動いているので、ひこうき雲もできた瞬間から変化を始めます。比較的早く崩れて消えてしまう時は、上空の空気が乾燥しているから。逆になかなか消えない時は上空の空気の水分が多い状態で、雨が降りやすいとも言われています。
ひこうき雲から飛行機が飛んでいる高さの空気の状態がわかり、お天気まで予想できるということになります。また、上空の空気の状態によってひこうき雲の形は変化します。その形の違いを観察してみるのも楽しいかもしれません。
空を見上げてひこうき雲を探したくなりませんか?今度ひこうき雲を見つけたら、少し注意して見てみてくださいね。