地震が発生した際、すぐに避難するのか、しばらく様子を見るのか、悩む方も多いでしょう。過去の例を教訓にして、避難するタイミングを考え直すのもいいかもしれません。
東日本大震災の被災者の例
東日本大震災の被災者、合計870人の避難行動に関する調査結果を、内閣府が公表しています。それによれば、避難したタイミングとして最も多かったのは、地震の揺れがおさまった直後 際 (496人)。次いで多かったのは、何らかの行動を終えてから(267人)。それに、揺れがおさまった後すぐには避難はせずに津波が迫ってきた(94名)が続きます。
地震の揺れがおさまった際、何らかの行動を終えた際に避難した方のうち、津波に巻き込まれた方は10パーセント以下。しかし、津波が迫ってきた際に避難(切迫避難)した方のうち、津波に巻き込まれた方は49パーセントにも上ります。避難が遅くなればなるほど、危険な目に遭っているのです。
また、津波に巻き込まれた方の多くは、避難が遅くなった理由を「過去の地震でも津波が来なかったから」と答えています。「まだ避難しなくても大丈夫だろう」などの考えは捨てて、地震の発生に伴って津波警報などが発表されたら、迅速な避難を心掛けて被害を未然に防ぎましょう。
内閣府「平成23年東日本大震災における避難行動等に関する面接調査(住民)分析結果」
http://www.bousai.go.jp/kaigirep/chousakai/tohokukyokun/7/pdf/1.pdf