無数に生み出されているのに同じものがひとつもないものは?

気象衛星画像がオモシロイ!

ひまわり8/9号によって、気象衛星から届く観測データが進化したお話を先月のトピックでご紹介させていただきましたが、気象衛星画像は、テレビのお天気ニュースなどで見る機会も多いですよね。特に台風の季節などは「台風の目がはっきり見えますね」なんてコメントをよく耳にします。
今日はこの、気象衛星画像で見られるとっても面白い現象「カルマン渦」についてご紹介したいと思います。


くるくる渦巻いた列がキュート

まずはこちらの画像をご覧ください。

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ぐるぐるっと回った渦のようなもの、わかりますか?これが「カルマン渦」です。冬季に見られる現象で、こうなるにはいくつか条件があるのですが、ポイントは「突起物」です。雲は高度によっていくつか名称がありますが(こちらについても、少しずつお伝えしていきますね!)カルマン渦は比較的高度の低い層積雲で構成されます。
層積雲が一定の風向き・比較的強い風によって流れている最中に、ぽちっと飛び出た山などがあると、その後方に渦を巻いた列ができていく、というものです。屋久島済州島のような、ある程度高度のある山をもつ島の付近で起こる現象なんです。

■カルマン渦の発生する条件
・比較的強い風が一定の方向に長時間吹いていること。
・シベリアからの寒気が強すぎないこと。
・広い海の中に、突き出た山岳を持つ島があること
…などなどです!


衛星画像ウォッチングのススメ

24時間365日ずーっと動いている、雲。私は何時間でもずーっと見ていられます。気象衛星から届く衛星画像についても、一瞬として同じものがありません。衛星画像にはいろんな現象が写っていますので、いつもよりほんの少し、興味を持ってみていただけたら面白いことが発見できると思います。そのきっかけも少しずつですがお伝えしていけたらと思っております!

(2016/12/07  18:21更新)


toduka_winter

こんにちは、さーちゃんです。上から見ても雲って面白い!衛星画像を見るだけで、たくさんの天気に関することがわかります。また、見えない大気の状態を見えるようにしてくれるのが”雲”でもあります。この記事で、雲について少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです!