【天体観測】平成最後の中秋の名月は9月24日!

2018年の「中秋の名月」は9月24日です。来年は年号が変わりますので、今年が「平成最後の」ということになりますね。

ちなみに中秋の名月が必ずしも満月とは限らない件については
【意外!】「中秋の名月」って「満月」じゃなかったの?
こちらで書かせていただいておりますので、あわせて読んでみてください。

月を愛でる風習は昔からありますが、中秋の名月を愛でる習慣は平安時代に中国から伝わったようです。電気などがなく、夜が暗い時代には月はどのように見えていたのでしょうか。月に関する慣用句の中から、いにしえの時代の「月」の存在が想像できる言葉がありますので、いくつかご紹介させていただきます。

「田毎(たごと)の月」
山肌の斜面に作られた段々になった棚田の一区切りずつにそれぞれ映る月のこと。
長野県の姥捨は「日本の棚田百選」にも選ばれた名所でもあり、「田毎の月」は国の重要文化的景観にも選定されているそうです。

「月の霜」
月の光が地上を白く照らしている様子を霜に例えたもの。
月光が地上を照らして反射し、まるで霜が降りたかのようにうっすらと白く見えたのでしょう。土の道や葉も月光で白々と光っていたんでしょうね。

「月に磨く」
月の光を浴びることで、景色がより一層美しく見えること。
月の存在に対する最上級の褒め言葉、とも受け取れますよね。とても感覚的な言葉ではありますが、満月に限らず、空に月があるだけで景色に魅力が増すとは。

他にも月には色々な呼び名があります。「十五夜・中秋の名月」に関しては農業的な行事や習慣と結びついて「芋名月」という別名も。旧暦(太陰暦)8月15日の月が「中秋の名月・芋名月」、その翌月旧暦9月13日(2018年10月21日)は「十三夜・後(のち)の月=豆名月・栗名月」、旧暦10月10日(2018年11月17日)は「十日夜の月=三の月」などなど。ひと月のうちに十五夜、もしくは十三夜が二度あると、呼び名も変わり「後の十三夜」「後の十五夜」となるようです。

画像:国立天文台HP

いずれにしましても月を愛でる季節であることに変わりはありません。できれば都会の明かりから離れた場所で、月を思い切り感じて観賞してみたいですね。
平成最後の「中秋の名月」は、ピンク色に輝く火星との競演も楽しめそうです。

さて、気になる当日のお天気ですが、日本付近を気圧の谷が通過し、南下していた秋雨前線が再び北上するため天気は下り坂。全国的に雲が多く、北海道や東日本、沖縄の一部ではあいにく雨が降るところもあるでしょう。西日本中心に薄雲の隙間からぼんやり見えるかどうか。。

お月さま見えるかなMAP