【意外!】「中秋の名月」って「満月」じゃなかったの?

お月見・満月・中秋の名月…これらは全て同じ月のことだと思っていました。が!今年の「中秋の名月」は10月4日。10月の「満月」は10月6日。え?あれ、えっと…どっちがお月見?

そもそも「中秋の名月」って何?

日本の暦(こよみ)から。いわゆる太陰暦(旧暦)は月の満ち欠けによって定められていました。太陰暦では7月・8月・9月を秋としています。この3ヶ月の真ん中の日=8月15日を秋の真ん中としているのが「中秋」です。
秋は空気が乾燥してきて天体観測がしやすくなること、また、月の高度が高くなり鑑賞しやすくなることから、この日の月を愛でることが習慣になったという説が濃厚です。お月見の文化は中国から伝わってきたようですね。

満月と中秋の名月の日付が違うのは?

いわゆる満月とは、天文学的な条件=月と地球と太陽の位置関係によって決まります。地球から見て、月と太陽が反対方向になった瞬間、月が太陽の光を正面から全部受けてまん丸に見えること、ですね。
月は地球の周りを公転しながら約29.5日で満ち欠けしています。ですが月の公転軌道はちょっと楕円形のため、周期のちょうど半分の日に満月になるとは限りません。また、月が地球に近いと公転のスピードが速く、遠いと遅くなります。これらのことから、新月が満月になるまでに早くて13.9日、遅いと15.6日とずれてくるのです。

資料:国立天文台HP

▼2001年からの20年間の「中秋の名月」と「満月」の日程を表にしてみました。

こうしてみると、全く同じ日(黄色の部分)のほうが少ないことがわかりますね!

ちなみに、太陰暦9月13日の月を「十三夜」として愛でる風習もあるようです。この月は“もうひとつの名月”として「豆名月」「栗名月」「裏名月」などと呼ばれ親しまれているとか。これは日本だけの行事で、平安時代から始まったといわれます。由来に関しては諸説ありますが、暑さが和らぎ寒くなる前の快適な季節、なにかと理由をつけて月を眺め、集い、歌を詠むなどして、短い秋を楽しんでいたのかもしれませんね。

▼中秋の名月、見える?見えない?

せっかくの「名月」も、天気次第…全国の「見えるかなマップ」はこちらです!

【気象概況】(10月4日21時頃)
次第に高気圧に覆われて全国的に概ね晴れる見込みですが、所々で上空のうす雲がかかりお月さまがぼんやりしてしまう可能性も。

北日本には寒気が流れ込み、日本海側では若干しぐれ気味。
北日本や西日本の一部では北西の季節風も残るため、冷え込みに備えて暖かくして下さい。

パッと見たところ「★晴天エリア」の黄色い部分が多そう!これは期待できるかも。そろそろ「お月見」準備始めないと、ですね。


こんにちは、アールです。テレビもスマホも無い時代には「観る」といえば季節の移ろいや、空の月や星だったのかもしれませんね。個人的には「十六夜(いざよい)」なんてたまらなく風流だと思ってしまうんですけれど。お月見を楽しみたいと思います!