【一生に一度は見たい!「オーロラ②」 オーロラの誤解と楽しみ方】

生きているうちに一度はこの目で見てみたい、オーロラ。オーロラベルトのエリアを目指し、気象条件が整うことを待つ…もちろん100%確実!はないけれど、もっとオーロラについて知っておきたい!と調べていくと、オーロラにまつわる誤解や、新たな魅力がありました。お話を伺ったのは前回(【一生に一度は見たい!「オーロラ①」 どこに行けば見られるの?】)に続き、北欧旅行のプロフェッショナル・株式会社ツムラーレコーポレーション 北欧トラベルの川澄さんです。

株式会社ツムラーレコーポレーション 北欧トラベル・川澄さん

■満月だと見えない?

オーロラ観賞の誤解と申しますか、間違った認識の一つとして「満月だとオーロラは見られない」というのがあります。それでわざわざ満月を避けて…とお考えの方も多くいらっしゃいますが、それは正しいとは言えないんですよ。
お客様の中には「満月とオーロラ」の見事なコラボレーションのお写真を撮って大満足なさった方も。すごく素敵なお写真でした。新月の日には天の川や流れ星が見えたりしますので、オーロラとさまざまな夜空の饗宴を楽しんでいただけたらと思います。

■11年周期の噂

太陽の活動には周期があって11年ごとに活発になると言われています。数年前にその11年周期のブームがありました。実際に太陽の活動には周期はあるそうですが、その11年目を外したらオーロラが見られない、ということはありませんし、反対にその年だから必ずオーロラが見られる、ということもありません。オーロラは条件によることの方が大きいですね。

写真:(c)hiroyuki taniguchi

■秋オーロラと冬オーロラ

北欧では9月から3月末頃までオーロラを観測できます。1年のうち半分くらいは「オーロラを見るのに適したシーズン」なんです。ロヴァニエミでは年間365日のうち200日オーロラが発生するといわれています。(ただ、何度も申し上げてしまいますが、確率は確率で100%確実に!ということはありませんので、そこのところはご了承ください。)

秋のオススメは「湖に映る逆さオーロラ」ですね。真っ暗な湖畔に光の帯が映り込み、それはもう幻想的な世界を堪能できます。また、寒さに関しても真冬ほどは厳しくないので、比較的過ごしやすいといえます。
冬のオススメは「雪景色とオーロラ」です。これはもう本当にきれいで、まさしく「絶景」ですね。暗さが増しますので星がとても美しく見えますよ。それにオーロラではない別の光が発生することもあるんです。

写真:(c)hiroyuki taniguchi

■バスで快適に鑑賞スポットへ!

北欧トラベルではヘルシンキから飛行機で1時間ほど北に飛んだサンタクロースの街・ロヴァニエミから出発する「モイモイ号」で皆様の「オーロラハンティング」をお手伝いさせていただいています。ロヴァニエミの中心部からバスで30〜45分の地点にいくつかポイントがありまして、毎朝、天気情報などをチェックし、現地の日本語スタッフが豊富な経験からどのポイントが一番出やすいか判断してお客様をお連れします。

観測後は、ロヴァニエミ市長のサインと日付が記載された「オーロラ観測証明書」をさしあげております。
各ポイントには休憩小屋(コタ)があって手作りのクッキーや温かい飲み物を提供し、暖をとっていただくこともできます。暖炉で焼いて食べる大きなソーセージも人気ですよ。「モイモイ」というのは「じゃあね」とか「また会いましょう」という意味で、現地でもよく耳にする言葉です。

ジューシーなソーセージは地元の人にも大人気

■こんな観賞方法も! どこで見たい?

*機内から
オーロラは飛行機から見えることもありまして、フィンランド航空さんでは、オーロラが発生すると機内アナウンスでお知らせしてくれる場合もあるんですよ。私自身も実際にフィンランド航空さんの機内からさまざまな色彩のオーロラを見た経験があります。

*オーロラクルーズで海の上から
ノルウェーでおススメのオーロラ観賞はフッティルーテンの「オーロラクルーズ」です。ノルウェー沿岸を航行する5泊6日程度のクルーズツアーで、オーロラが出ると船内アナウンスでお知らせしますので、快適な船室で過ごしながらオーロラ出現をお待ちいただだくことができますよ。海の上で見るオーロラはまた格別です。


飛行機の機内からのオーロラ、船でオーロラクルーズ…なんとも魅惑的ですね。冬のオーロラ、秋のオーロラ、どちらもこの目で見て体験してみたい!川澄さん、ありがとうございました。

取材協力・写真提供:株式会社ツムラーレコーポレーション 北欧トラベル
https://www.tumlare.co.jp/

※掲載の写真は実際のオーロラを現地で撮影されたものですが、必ずこう見えるというものではなくイメージです。