【天体観測】平成最後の10月は、月をめいっぱい愛でませんか?

残暑が続いているとはいえ、太陽が西の空に沈む時間が早くなってきましたね。これから冬至に向かって夜の時間が徐々に長くなっていきます。まだそれほど寒くないこの時期、せっかくなので宵の時間から空を見上げてみませんか?月と惑星の共演を楽しむことができます。

太陽が西の空に沈むと、木星や土星、火星がキラキラと輝いています。見つけやすい明るさですので、ぐるりと空を見渡してみてください。一番見つけやすいのはピンク色に光る火星です。7月の最接近ほどではありませんが、今もなお目立つ存在の火星を目印に、少しずつ西の方向へと視線を動かすと土星や木星を見つけることができます。10月も中旬になると、木星の高度はかなり低くなり見頃も終盤を迎えます。

画像:国立天文台HP

10月11日と12日には、細い月が木星と接近します。この期間の月と木星はすぐに沈んでしまうため、日の入り直後のタイミングを逃さないようにしましょう。
15日頃にはバナナのような月が土星のすぐ近くに。そして18日には火星のすぐそばにハーフムーンを過ぎた月が並びます。

少しずつ移動しながら、ご近所さんに挨拶して回っているようですよね…実際には「月と惑星が近づいている」といっても、私たちからの“見え方”のことですが。
9日の新月には「見えるかもしれない10月りゅう座流星群」を探してみるのもよいですし、今年(2018年)の十三夜(栗名月)は10月21日。月は見えなくても見えていても、多くの話題を与えてくれます。空を見上げるのに絶好の季節。想像力を働かせながら、ストーリーを作ってみる天体観察も悪くなさそうです。

(アール)