実は迷信だらけ!毒キノコの見分け方を信じたらアブナイ!

実りの秋、フルーツなど「○○狩り」シーズン真っ最中ですよね。観光農園などで楽しめるものとは別に、野山で山菜や木の実、キノコなどを採って…という方はご注意を!毎年かなりの方が野生キノコによる食中毒で体調を崩したり、ひどい場合は生命にも関わる事件が起きています。食べられるキノコと食べられないキノコを見極めるには、何が必要なのでしょうか?

【迷信①】ケバケバしい色の派手なキノコは食べられない

キノコの色味は地味なもの(アースカラーとでも言いましょうか)が多いですが、特に色が鮮やかなキノコで毒性があるものは実はそう多くはないようです。ちなみに、真っ赤で派手なタマゴタケは食べられるキノコでとても美味しいと評判です。一方、やはり派手な見た目でタマゴタケとよく似ているベニテングダケは毒キノコの代表格。見た目だけでは判断できませんね。

見た目はかなり地味な色合いのツキヨタケは毒キノコ。毒キノコで中毒になったとニュースで報じられることがとても多いのは、このツキヨタケです。ツキヨタケは、ブナやなどの枯れ木に生えるキノコで、シイタケやムキタケ・ヒラタケといった食べられるキノコと見た目がよく似ていて紛らわしいようです。

【迷信②】茎が縦に裂けるキノコは食べられる→信じちゃダメ!

多くのキノコは茎が縦に裂けます。種によってある程度の傾向はあっても、例外だらけなのがキノコの特徴のひとつ。ドクツルダケのように猛毒のキノコが多いテングダケ科のキノコは茎が裂けます。逆にハツタケやアカモミタケなどは食べられますが、これらベニタケ科のキノコは茎が裂けにくいようです。

ちなみにドクツルタケはキノコによる中毒死亡事例の約半分を占めるほど。白っぽいキノコで、シロオオハラタケという白っぽいキノコとよく似ています。この見分けもとても難しいので、注意が必要です。

【迷信③】虫がいるキノコは食べられる→信じちゃダメ!

ツキヨタケやドクツルタケなど、毒キノコにも虫やナメクジなどがいます。人間やほ乳類には毒でも、ある一定の虫は大丈夫!ということもあります。これは進化の過程で何らかの必要性に応じてこうなったのではないか…との説もあります。ちなみに虫はそれぞれ個別対応しているようですので、虫がいるからといって安易に「食べられる」と思うと大変危険です!

【迷信④】調理をすれば毒が消える→信じちゃダメ!

これまたとんでもない迷信です。巷でよく言われているのが「ナスと一緒に煮る」「油で炒める」「塩漬けする」などなど。これらすべて何の根拠もありません。また、さらに注意したいのが食べられるキノコでも「生だと毒になる(火を通せば食べられる)」「アルコールと反応して毒になる」といった特徴を持っているキノコがあること。アルコールなしで食べた同じキノコを、お酒のつまみに食べてしまうと大変なことになりますよ!

画像は毒キノコの代表格・ベニテングダケ。ぱっと見たところいかにもキノコらしくて、つい手を伸ばしたくなるじゃないですか。キノコはとても種類が多くて、毒キノコはこうで食べられるキノコはこんな感じ!といった傾向などは一切なく、キノコに精通した専門家にひとつひとつ確認するのが一番、とのこと!つまり「毒キノコを見分ける方法」なんてものはないのです。素人判断では見分けがつきにくいため、絶対に安易なキノコ狩りをしないようご注意ください!

(アール)