さて、前回、七夕特集第一弾「そういうことだったのか!梅雨真っ最中に七夕、のナゾ」で、梅雨時期に七夕があるワケをご紹介させていただきました。いっそ太陽暦(7月7日)よりも、太陰暦(8月に七夕)をデフォルトにした方がいいんじゃない?と思いかけていらっしゃるかもしれませんが!せっかくなので、どちらも楽しんじゃいましょう。
ということで、今年の七夕を予報と過去データで分析してみました。
★絶対見たい、天の川!今年の七夕の空は…
2016年七夕 天の川見えるかなMAP
【北日本】
東北地方でやや雲が多めのほかは大体晴れる見込みで
北海道内を中心に夜空を鑑賞できそう。
【東日本】
梅雨前線がかかるため、北陸や東北南部は全体的に雲が多めで
関東甲信では夕立ちの影響で見えない可能性もあり。
東海地方は星空観賞できる可能性が高め。
【西日本】
高気圧に覆われて多くの地域で星空観賞可能。
台風の遠い影響で、九州南部では雲がかかりやすく曇りや雨の所がある見込み。
【沖縄・先島】
台風1号が先島諸島に近づくため、この方面ではあいにく悪天予想。
ただし雲の隙間から見える時間帯もありそう。
★見えるために大事な要素は「暗い」こと!
本来、天の川はいつでも私たちの頭上にあるんです。しかも見頃は夏〜冬と結構長い期間。それが街の灯りや空気の汚染などによって、見える光の範囲が限られ「可視状態」にない、というだけ。なんとももったいない気になってしまいますね。
つまり、天の川が観られる条件とは…「暗い」こと。当たり前じゃん!と言われそうですが、具体的にはどんな場所かというと、国立天文台の調査から下記のような集計結果が出ています。
天の川 環境と見え方
大都市→都市近郊→郊外→田園地帯・山間部、島しょ部と、あかりが少なくなるにつれて、よく見えるようになる傾向がはっきりと分かります。
※資料引用:国立天文台(2005年)
★七夕の日に晴れそうな県トップ5はココ!
環境(条件)がわかったところで、もっと具体的に確信に迫ってみました。ちなみに、国立天文台の「天の川全国調査」キャンペーンで得られた結果によると、最も多くの人から「天の川が見えた」と情報が寄せられたのは、下図の濃い色で塗られた地域です。(北から秋田、新潟、和歌山、徳島、愛媛、鹿児島。(注:この調査は8月5〜8日のうちで、何県のどんなところで天の川が見えた・見えなかったという結果の集計となっています。))
天の川が見えたと情報が寄せられた地域
(濃い色で塗られた地域ほどよく見えていた)
※資料引用:国立天文台(2005年)
天の川の見頃は長期にわたるため、ならば7月7日の晴天地域は…ここで過去のデータから、直近10年間、21時時点で一番晴れの確率が高かったのは、ダントツ!とまではいきませんが「愛媛県」でした!
国立天文台の「天の川全国調査」キャンペーンで「天の川が見えた」と情報が多く寄せられた県の過去10年間で7/7に晴れた回数
今年の7月7日は月齢も3日目と条件的には「暗さ」が確保できそう。街の灯りが届かない環境、晴れそうな地方へ、これから足を向けてみてもよいかもしれないですね。年に数度の「ロマンチック」な夜のイベント、盛り上がりますように!
(2016/7/5 18:00更新)