【天体観測】5月はジュピターが見頃

4月30日の夜、すっきりと晴れた夜空に満月が美しく輝いていました。その月の近くに、満月の光にも負けず、木星がキラキラと存在感をアピールしていました。今月9日に木星が「衝」となり、よりいっそう大きく明るく見えます。
この「衝」とは、太陽系の天体が、地球から見て太陽とちょうど真反対になる瞬間のことを言います。太陽と地球と惑星における、何種類かの位置関係について「惑星現象」と呼びます。

 図参照:国立天文台HP

太陽から見て、水星・金星は地球より太陽に近い側の星を「内惑星」、火星・木星・土星などの、地球よりも太陽から遠い星は「外惑星」で、この「衝」という現象は外惑星にのみ起こります。
地球からの距離が近くなるので、惑星が大きく明るく見えるのです。日の入りから日の出頃まで一晩中見ることができます。つまり観察の条件が揃った最高の「見頃」というわけです。

写真:国立天文台HP

木星は明るくて存在感のある星で、肉眼でも観察できます。望遠鏡などを使うと(性能にもよるとは思いますが)、縞模様が見えるかもしれません。夕方から明け方まで比較的簡単に見つけることができますので、是非この機会に空を見上げてみてください。

(アール)