釣り・海遊びのマストアイテム!「潮見表(タイドグラフ)」とは?

潮見表(タイドグラフ)という言葉を聞いたことがありますか?
釣りやサーフィン、潮干狩りなどをされる方には馴染みがあるかもしれません。海のレジャーはそれほど…という方でも「満潮」や「干潮」については、耳にされているかもしれないですね。今日はこの現象について触れてみたいと思います。

▼タイドグラフ・潮位表・潮見表・潮汐表、いったいなんなの?
とても大雑把に言うと「満潮・干潮をわかりやすく表にしたもの」です。このデータは地域ごとに事前に計算することができます。例えば潮干狩りをするなら、海の底がたくさん露出している(貝を採ることができる)範囲が最大化している「干潮」のときのほうがよいでしょうし、例えば広島県・厳島神社の鳥居を見るなら、鳥居の足元が海の中になる「満潮」と、鳥居の真下まで歩ける「干潮」の両方満喫できるスケジュールを組んだほうがよいかもしれません。それがいつなのか?を手っ取り早く知ることができるもの、と覚えていただけたら良いでしょう。

▼満潮や干潮はナゼ起きる?
満潮や干潮など、潮の水位(潮位)が変化するのは「月が地球に及ぼす引力」と「地球が月と地球で共通の重力の周りを回転することで生じる遠心力」をあわせた力「起潮力」が原因となっています。文字だけでは理解しづらいかもしれませんので、下の図を参考にしてください。

<満潮・干潮とは?>

図のように、起潮力が地球を引っ張るように働くと、潮位の高いところと低いところができます。このように潮位が一番上がった状態が「満潮」、一番下がった状態が「干潮」です。地球の自転により、殆どの場所で満潮と干潮が2回ずつ(ただし、例外もあります)。月は地球の周りを約1ヶ月の周期で公転しているため、満潮と干潮の時間が少しずつ(約50分程度ずれていきます。満潮と干潮のそれぞれの潮位や差も、毎日変化します。

▼大潮と小潮
満潮と干潮の差については、その差が大きくなる時期を「大潮」、反対に差が小さくなる時期を「小潮」といいます。地球に対して月と太陽が直線上に重なるときは、月と太陽による起潮力の方向が重なって、1日の満潮と干潮の潮位差が大きくなります。

<大潮になるとき>

反対に、月と太陽が互いに直角方向にずれているときは、起潮力の方向も直角にずれるため、お互いに引っ張る力を打ち消すことになり、満干潮の潮位差が最も小さくなります。
大潮と小潮は、新月から次の新月までの間におよそ2回ずつ。新月と満月の頃には大潮となり、上弦の月と下弦の月の頃には小潮になります。

太陽、月、地球のこうした関係をあらかじめデータやグラフにしてあるのが「潮見表(タイドグラフ)」です。表(グラフ)を見れば一目瞭然なので、すぐに満潮や干潮を知ることができます。釣りやマリンスポーツの必需品ですね!

(アール)