【天体観測】少しずつ長~くゆっくり、そして時に激しい流星群

いわゆる「三大流星群」と呼ばれる、ペルセウス流星群・しし座流星群・しぶんぎ座流星群のように、極大(ピーク)がわかりやすくて「おお~!」という感じとは違い、イマイチ極大のポイントがわかりにくいけど、長い期間出現しているのがこの10月~11月にかけて2度の極大を迎えるおうし座流星群です。10月10日がその1回目で「おうし座南流星群」、来月12日頃に2回目の「おうし座北流星群」となります。

■おうし座流星群の特徴まとめ

・出現の期間が長い…約2ヶ月間続く
・ピークがわかりにくい…1時間に出現する数が少ない
・ピークが2回…南流星群と北流星群に分かれている
・ゆっくり…星が流れるスピードが遅い
・火球が多い…大きな流星が出現する可能性が高い
 *火球とは「惑星よりも明るい流星」のこと

ゆっくりとか長期間だとかピークがわかりにくいとか聞くと、地味な流星群かと思いきや「火球」とは!…おうし座、というと星占いの星座を思い浮かべてしまいそうですが、流星群となるとこんな特徴があったんですね。ただ、あいにく6日に満月を迎えたばかりの10日の空は月が明るく、流星は少し見つけにくいかもしれません。

■10月10日はアルデバラン食も!

おうし座の最も明るい星・一等星「アルデバラン」をご存知でしょうか?「冬のダイヤモンド」とされる6つの一等星のうちのひとつでもある恒星です。
このアルデバランが、月に隠される「アルデバラン食」を見ることができます。2017年には何度かある現象のようですね。


(資料:国立天文台HP)

図のように観察ができるのは北日本に限られるようですが、双眼鏡や望遠鏡を使わないと観られないほど小さいです。また「一瞬」の出来事なので見逃さないように数分前からスタンバイをオススメします。

■どうなる? 当日の「見えるかなMAP」

【気象概況】(10月10日21時頃)
北日本を通過する気圧の谷の影響で、東北や北陸地方で雲が多く一部で雨となる可能性があります。東・西日本の太平洋側では概ね晴れて星空観賞できそうです。

(※)予報は変わりますので最新の情報にご留意ください。


こんにちは、アールです。10月4日に中秋の名月をのんびり眺めることができ、やっぱり月はきれいだな~と改めて思ったのですが、月明かりで流星群が見えにくいとなると…ちょっとばかり残念。でも!「火球」が出現したらきっと明るい空でも見えるはず。長期戦の「おうし座流星群」、毎晩空を見上げることにしようと思います。