【納涼特集】まさに「穴場」!こちらの「穴」も冷えてます

先日「鍾乳洞」のおススメをご紹介させていただきましたが、今回はこちら!「氷穴・風穴」です。
洞窟には様々な種類があります。「鍾乳洞」は石灰岩が地表水・地下水などによって侵食されてできた洞窟。
他に、熔岩洞や海蝕洞、氷河洞や雪渓洞など成り立ちによって分類されているんです。
今回はその一種、氷穴・風穴についてのお話です。


■「氷穴・風穴」とは?
火山が噴火して流れ出たマグマが冷えて固まるときにできた空洞がいわゆる洞穴になります。
富士山麓にある鳴沢氷穴・富岳風穴は、富士山のパワーで生まれました。
鍾乳洞(日原鍾乳洞約11度、秋芳洞約17度)とは異なり、氷穴・風穴内の気温はかなり低めで3度程度。
そのため、昔は天然の冷蔵庫として使われたのではとも言われています。

富岳風穴の「天然冷蔵庫」
写真提供:富士観光興業株式会社


■富士山ってすごい!
日本を代表する山・富士山。
今は静かな山だけれど、かつては噴火していました。
最も最近の噴火の記録は今をさかのぼること310年前の「宝永噴火」(1707年)とされ、このときは2週間にわたって噴火し続けたという記録があるとのこと。
これ以来噴火していないことから、以前は「富士山は休火山」とされていましたが、気象庁が「休火山」という区分を廃止したことや、富士山が今現在でも活発に活動していることなどもあり、現在では活火山に区分されています。
噴火の後に熔岩洞ができ、その中でも有名なのが「富岳風穴、鳴沢氷穴」。
観光地として整備されているため、洞窟なんて行ったこと無い!という方にもオススメです。

飛行機から見た富士山



■鳴沢氷穴の特徴について

変化に富んだ不規則型竪穴の洞窟で、地下21mにも及びます。
環状型になっているため、ぐるりと一周すると表情豊かな洞窟を楽しむことができます。
天井から染み出た水滴が氷の柱となって連立しており、神秘的な自然の力を感じさせてくれます。
国の天然記念物に指定され、地質学の上でも大変貴重な存在になっています。


氷穴のつらら

氷穴の氷壁
写真提供(上記2点):富士観光興業株式会社

 



■富岳風穴の特徴について

総延長201m、高さは8.7mにおよぶ横穴で、国の天然記念物に指定されています。
中はひんやりとして平均気温は3度程度。涼しいというよりも寒い!と感じる方が多いかもしれません。
真夏でも溶けない氷の柱や、溶岩棚、縄状溶岩などを見ることができます。
もうひとつ、不思議な特徴としては、音がほとんど反響しないこと。
風穴内部の壁が玄武岩でできており、音を吸収する性質をもっているためだそうです。

富岳風穴の入り口

風穴で見られる氷柱、氷の池、氷の壁
写真提供(上記2点):富士観光興業株式会社


こんにちは。ノキです。
富士山は知っていても、富士山の周りに風穴・氷穴があるというのは、今回はじめて知りました。
洞窟の成り立ちによって、内部の温度が異なるというのは不思議ですね!
涼しすぎる風穴・氷穴に、この夏お出かけされてはいかがでしょうか。