梅雨入りしない年はある?

晩春の季節、曇りや雨の日がしばらく続くことが予想されると、気象庁は、その地方が梅雨入りしたことを発表します。しかし、梅雨入りは必ず発表されるわけではありません。梅雨入りの日が不明のまま、梅雨明けを迎える年も存在するのです。

梅雨入りしなかったのはいつ? どこ?

梅雨入りを発表すると、気象庁は「梅雨入りと梅雨明け(速報値)(http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/sokuhou_baiu.html)」を更新。ただし、梅雨入りと梅雨明けには数日間の移り変わりの期間があるため、速報値の情報は後に変更になる場合もあります。梅雨入りと梅雨明けの正確な日は、梅雨が過ぎてから「梅雨入りと梅雨明け(確定値)(http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/baiu/index.html)」として発表されます。この確定値は、1951年以降のものがすべてまとめられています。
「梅雨入りと梅雨明け(確定値)」を確認すると、過去に2箇所だけ、梅雨入りの日が発表されていない地域があります。それは、1963年の四国地方と近畿地方。その年の梅雨期の降水量は、四国地方が平年比で103パーセント、近畿地方が平年比で98パーセントと、どちらの地域もほぼ平年並みです。梅雨入りが発表されなかったからといって、極端な晴れ間が続いたわけではありません。
なお、1963年の四国地方と近畿地方も、梅雨明けの日は発表されています。つまり、当時の四国地方と近畿地方に梅雨が存在しなかったわけではなく、天候の経過などから、梅雨入りの日を特定することができなかったのです。