クマによる被害?秋に山奥だけの話でしょう?と思われた方、そうとも限らないんです。今日は意外と身近な「クマの被害」についてお伝えしたいと思います。
クマによる農作物への被害、森林(林業)への被害は以前から問題視されていますが、特にインパクトが大きいのは人への被害でしょう。
6月になってからも「人がクマに襲われた」ニュースを目にしました。クマによる怪我や死亡事故は秋だけではないんです。
また、山奥だけで起こっているとは限りません。度重なる被害を受け、各地域でクマ被害への警戒を呼びかける動きが強まっているとの情報も多くありました。
●遭遇事故の背景について
クマの生息地は、本来山深い場所といわれています。また、本来主食としているのは植物で、春には木の新芽を、夏にはアリやハチなどの昆虫を、秋には木の実(ドングリなど)を食べています。
ところが食べ物を求めて行動範囲が広がり「里」に下りてくる機会が増えます。
通学路でクマを見た!とか、自転車に乗った人が襲われたなど、人の活動域にまで進出してきて被害や事故が発生してしまうのです。
●クマとの遭遇を避けるには
お互いのためにも、クマとの遭遇は避けたいもの。どんなことに注意をすればよいのでしょう?
*クマの出没情報をチェックする
・クマが出たという情報があった地域にはできる限り近寄らない
・早朝や夜間は出会う可能性が高くなるので注意する
*クマに自分の存在を知らせる
・鈴(クマ鈴)など、音が出るもので存在を知らせる
*クマがいそうな場所に注意する
・見通しの悪い場所や狭いところには注意が必要
・山すその林や川沿いのやぶなどにも注意が必要
●それでもクマと出会ってしまったら…
クマとの距離によって少し対処が変わってきます。共通して言えることは、慌てて急な動きをしないことです。
*クマが遠いとき
・あわてず、さわがず、落ち着いてその場から離れる
・大声を出したり、走ったりしないこと
・写真を撮るなどの行為は慎む(特にフラッシュ厳禁)
*クマとの距離が近いとき
・落ち着いて、ゆっくりとその場から離れる。その際、クマに背を向けずに、クマを見ながら、ゆっくり落ち着いて後退すること
*クマとの距離がかなり近いとき
・急な動作に驚いて攻撃してくる可能性があるため、絶対にあわてず冷静に、クマが立ち去ってからその場を離れる
●まとめ
クマも好んで人を襲いたいのではなく、食べ物の不足や開発などによる生息地域の圧迫で、やむなく人里に下りてきていることも多いようです。
クマも自然の一部で、生態系の中で大きな役割を担っています。今の環境下で人もクマも一緒に生きていくためにはどうすれば良いのか、これからの課題として考えていく必要がありそうです。
ノキです。
キャラクターグッズや、子供向けの絵本などで表現されるように、クマはのんびりしていて可愛らしく親しみを感じる動物ですよね。
しかし、実際のクマは可愛いだけの存在ではありません。
人間とクマが出会ってしまった時、悲しい事故が起きないよう、予防するためのポイントが今回のトピックでまとめられています。ぜひブックマークしていただき、何かの折に読み返していただけますと幸いです。