わずか10分間で50mmの豪雨! その時、何が起きていた?

2011年7月26日、新潟県にある室谷観測所が、過去最大の10分間降水量を記録。その降水量は、何と50mmも上ります。

新潟県と福島県を襲った豪雨の詳細

その日、新潟県付近には前線が停滞していました。その前線に大量の湿った空気が流れ込んだ結果、2011年7月26日から2011年7月30日にかけて、新潟県と福島県で集中豪雨が発生。その雨量の最大値は、先述した10分間降水量=50mm(新潟県・室谷)のほか、1時間降水量=121mm(新潟県・十日町)、24時間降水量=527mm(福島県・只見)、期間降水量=680mm(福島県・只見)にもなるのです。

この集中豪雨は、堤防の決壊や河川の氾濫を招き、多数の水害や土砂災害が発生。家屋の被害だけを見ても、488棟が全半壊、8,423棟が床上・床下浸水しているのです。また、人的被害も発生。4人が命を落としたほか、2人が行方不明となりました。

新潟県と福島県は、2004年7月12日から翌日にかけても、集中豪雨に見舞われています。その際、死者は16人に上りました。2011年の集中豪雨の方が、2004年の集中豪雨よりも降水量は多かったものの、人的被害は抑えられているのです。これは2004年の集中豪雨を教訓にして、堤防の改修が進められたり、避難勧告の発令基準が再検討された結果だと言われています。

 

※参考資料

内閣府「平成23年7月 新潟・福島豪雨の検証」

http://www.bousai.go.jp/oukyu/taisaku/saigaikensyou/index.html