3月5日から、二十四節気・第3の「啓蟄(けいちつ)」に入ります。啓蟄とは、陽気に誘われて土の中にこもっていた虫が動き出す頃のことだそう。この頃に雨が降ると「一雨ごとに暖かくなって春がくるから」と祖母が言っていたことを思い出します。(雨が降るとボヤいてたんでしょうね、子どもの頃の自分は)
ところでこの「啓蟄」という文字。特に「蟄」なんて、なんだかえらく「虫」っぽいなと気になり意味を調べてみました。
・虫が土中で冬ごもりする
・人が家の中に閉じこもる
という意味があるようです。あ、そういえば歴史ドラマなどで、なにかしらのお咎めを受ける人が「蟄居(ちっきょ)」を命じられるという表現が出てきますが、それもこの字を使っています。牢屋に入れられるとか、島流しとかではなく「家にこもっておとなしくしてろ、表舞台には出てくるな!」ってことなんでしょね。うう、ストレスたまりそう。
じゃあ「啓」のほうは?
・閉じたものをあける。未知のものを明らかにする。みちびく
・出発する。貴人が出歩く際の先ばらいをする
「啓発」とか「啓蒙」にも使われる文字。…ということはつまり「ひらくという意味の啓」と「こもるといういみの蟄」が組み合わさったのが「啓蟄」。こもったものを引き出す、というそのものの意味が漢字からもしっかりと読み取れます。
(2017/03/04 12:00更新)
こんにちは、アールです。
文字を「書く」ことがめっきり減ってきたので、漢字の一文字をまじまじと見る機会もあまりなかったのですが、ひとつひとつの文字に意味があるということを再認識しました。啓蟄。スラスラと書けるようになれるかな~。