気象衛星画像がオモシロイ!Part II
お味噌汁とか甘酒をいただこうとして、熱いからちょっと…と少し放っておいたら、あれ?こんなことに、って経験ありませんか? 例えば、こんな風に。
これが
↓
こんなふうに
お味噌汁の表面が寒い空気に触れて冷めていくにつれて汁椀の中で「対流」がおこり、こんな状態に見えているのです。こういった現象のことを「ベナール型対流」といいます。
同じ現象が上空でも起こっています。ベナール型対流が起こっているときの上空からの様子がこちら!
出典:気象庁
「ヒダヒダっと見えるスジ状の雲が出たら、寒い!」
冬型の気圧配置になり、シベリアから冷たい寒気が流れてくると日本海などの上空で「ベナール型対流」が発生します。
冬型の気圧配置がさらに強まると、風が強く吹きますので、ベナール型対流によって発生した雲が流され、スジのような形に見えます。
このスジ状の雲がシベリア大陸に近ければ近いほど「強い寒気」ということになりますので、気象衛星画像でこの現象を見つけたら、大陸からの距離(離岸距離といいます)に要注意!
■スジ状の雲が発生する重要な条件
・シベリアから強い寒気がおりてくること(海水温との温度差が大きいこと)
・冬型の気圧配置で、北よりの風が強く吹いていること
(2017/1/11 00:00更新)
さーちゃんです。味噌汁と日本近海の上空で起きている現象が同じだなんて、面白いですよね!衛星画像の雲を見るだけで、読み取れる情報はたくさんあります。見えないものを可視化してくれる雲…何とも興味深い!