【天体観測】超マブシイ!だけどまん丸ではないヴィーナスが見頃

金星は夕焼け空に輝く一番星として知られる太陽系の惑星です。太陽が沈んだ後、まだ明るさの残る空でもハッキリとわかるほど明るく存在感のある星です。この金星が、9月21日に最大光度を迎えます。

満ち欠けしている(見える)のは、月だけではありません。地球から見ると月と同じように見かけの大きさが変わったり、満ち欠けをしています。月ほど近くないので、肉眼で見てもこの変化はわかりませんが、天体望遠鏡などで観察すると、三日月のような形を確認することができます。

画像:国立天文台HP

地球をはじめ太陽系の惑星は太陽を中心に公転しています。金星は地球よりも太陽に近い惑星です。地球から見て、金星が太陽の向こう側の位置になる「外合」の頃には、金星は太陽の光が当たっている面全体を地球に向けています(月に例えるなら「満月」のような状態)。ですがこのとき、地球から金星までの距離が遠いため、明るさはそれほどでもありません。

その後金星と地球の距離は近づいていきますが、太陽の光が当たっていない影の部分が地球に向くようになるため、金星が欠けて見えるようになってしまいます。そして金星が最も明るく見える「最大光度」の頃は、三日月のような欠けた姿に見えるのです。

画像:国立天文台HP

ちなみに「最大光度」の金星はマイナス4.6等ほどで、晴れていれば昼間でも見つけることができる明るさになります。(内合・外合のときには太陽と同じ方向にあるため、見つけられません)

金星の満ち欠けは、583.9日(約1年7ヶ月)の周期で繰り返されています。一番星の愛称で親しまれる金星が変化する様子を、望遠鏡などで観察してみてはいかがでしょう。

(アール)