近畿で高潮暴風被害 北陸や東海も大荒れ

台風21号は正午ころ非常に強い勢力で徳島県南部に上陸したあと、14時頃に神戸市付近に再上陸しました。上陸時の勢力としては最強クラスで「非常に強い勢力」として上陸したのは25年ぶりです。
スピードアップして駆け抜けたため、近畿地方を中心に猛烈な風が吹き荒れ、車が横転し屋根や看板が飛ぶなど広範囲で被害がでいます。
また58.1m/sの観測史上最大の暴風を記録した関西空港では一面が海水に浸るなど、大阪湾や神戸港では第二室戸台風以来の記録的な高潮被害となりました。

神戸港の記録的潮位(気象庁HP)

なお、北陸や東海でも雨や風が非常に強まっていますので、今夜にかけては頑丈な建物の中で安全を確保しましょう。関東首都圏も21時頃までをピークに南の風が非常に強まり、今夜遅くにかけて交通機関に大きな影響が出るおそれがありますのでご注意ください。関東はあす朝の出勤時も荒れた天気となるおそれがあります。

各地で観測されている大雨と暴風(17:00現在)
大雨 高知県馬路村 298mm
強雨 高知県田野町
大阪 能勢町
92mm/h
69mm/h
暴風 大阪 関西空港
和歌山市
大阪 熊取町
58.1m/s
57.4m/s
51.2m/s
高温 石川県かほく市
36.1℃

◆台風21号のポイント
台風スピード接近で急激に雨風強まる
京阪神地区は昼すぎ、中京圏は夕方にピーク直撃
記録的な暴風や高潮のおそれ(大阪湾周辺)

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“季節を五感で生きる予報士”
カメラで雲や風景などをおさめるのが日課。
春はお花見、夏は登山、秋は紅葉、冬はスノボ三昧!(まれに骨折あり)
研究対象は積乱雲で、気象庁の竜巻突風予測情報検討会の委員を歴任。
どんなに寒くてもコートを着ない薄着志向。