魚屋さんで、ひときわ目を引くきれいな朱色。大きな眼がキラキラと澄んでいるキンメダイ、実は深海魚だったと知ってびっくりしました。
深海の定義はあまり明確ではなく、水深200m以上程度からをいわゆる「深海」と呼び、キンメダイが生息しているのは水深200~800mの層のよう。昼間は海の深い部分にいて、夜になるともっと浅い層に食事をしにやってきます。なんとキンメダイは肉食で、えびやホタルイカなどを食べるんです!まさしくえびでタイを釣る?と一瞬目が大きくなりましたが、キンメダイは鯛の仲間ではなく、どちらかといえばスズキに近いサカナです。
深海魚はなんとなくグロテスクなヴィジュアルというイメージがありますが、キンメダイはキレイな色で見た目もかなり普通にサカナらしいですよね。
また、キンメダイには「空気」が入っている器官がなく、骨・身・体液でなりたっているため、水圧に押しつぶされることがないとか。
キンメダイという名は、眼の特徴から名づけられたもの。眼の奥のほうに反射膜をもっているため、キラキラ輝いて金色に見えるのですが、この機能がスゴイ。一度入ってきた光を再利用することができるんだそうです。だから深海のような暗い場所でもエサになる生物を捕らえることができるらしいですよ。蓄電タイプというか、自家発電というか、その眼ヂカラも金メダル級ですね!
こんにちは、アールです。キンメダイの煮付けは上手にできるようになるまで何度か失敗を繰り返しました。決して安くはないサカナなので、それなりに「頑張り」も必要でしたが、この美味しさを知ってしまったら、もう!他のことは我慢してでも食べたくなるというもの。すでに今も目の前にあの美しい姿が浮かんでいます。