中国の大気汚染が大問題となっており、ニュースでも目を覆いたくなるような現状が放送されています。PM2.5も大気汚染物質のひとつ。では、具体的にはどのようなものなのでしょうか?
PM2.5ってそもそもどんなものなの?
浮遊粒子状物質(略称:SPM, Suspended Particulate Matter)は、大気中に浮遊している粒子状物質(PM)のこと。主に燃焼によるばいじんや自動車排ガスなどの人為起源から発生するとされる硫黄酸化物や窒素酸化物などが「大気汚染物質」となっています。
そのなかでも、粒径2.5μm以下の小さなものを微小粒子状物質(PM2.5)と呼んでいます。人間の髪の毛やスギ花粉などと比較してもかなり小さく、気管を通過して肺の奥深くまで入りやすいため健康への影響も大きいと考えられています。
PM2.5から身を守るために!
PM2.5の数値が高くなると予想される時は以下のことに気をつけましょう。
①なるべく外出を避けて屋内に留まりましょう
②屋外での激しい運動は控えましょう
③屋内での換気や窓の開閉を必要最小限にしましょう
④小さなお子さん、高齢の方、呼吸器・循環器系の疾患がある方などは、その日の体調変化に注意し、より慎重に行動するよう心がけましょう
PM2.5の対策方法
PM2.5は一般にウィルスよりも小さいため、ドラッグストア等で入手できる一般的なマスクでは防ぐことが難しくなっています。0.3μmの粒子を95%以上防ぐとされる防塵用マスクを着用するなどの自衛策をとることも、真剣に考えなくてはならなくなってきそうです。
特に花粉症やぜんそくなどの症状が悪化・増大するリスクがあるため、すでにこれらの呼吸器系疾患をお持ちの方はより一層の注意が必要と言われています。
参考:PM2.5の健康被害
日本への影響
中国では石炭燃焼に頼るライフスタイルが多いことや、自動車や工場からの排気などが原因で、北京などの大都市では日中でも視界が悪化するほどPM2.5の大気汚染が深刻化しています。これらの汚染物質が偏西風や季節風にのって日本列島(特に西日本を中心)に飛来していることが問題視されています。
特に3~5月にかけて多くなる黄砂に付着して日本に飛来する量が増えることも懸念されます。このため国や各自治体などが観測点を増やして情報を集約したり、注意喚起を行うなどの早急な対応に乗り出しています。
ささやんです。
これからの時期はPM2.5だけでなく、記事内でも紹介している黄砂や、スギ・ヒノキ花粉などの様々な物質が空気中を漂うことがあります。
風邪やインフルエンザ対策も兼ねて、手洗いやうがいなどの日々の対策も徹底したいですね。
(2017年2月7日 13:00更新)