今日は、旧暦(陰暦)の10月29日に当たり、明日は11月1日になります。このため、「小春日和」が使えるのは今日までになります。小春は、陰暦10月の別称で、小(こ)六月とも言い、現在の太陽暦では晩秋11月頃から初冬12月上旬頃に相当する時期に当たります。この頃、穏やかに晴れて、日向では暖かい日を「小春日和」と言います。旧暦では冬は10~12月になり、俳句では小春日和は冬の季語になります。また、旧暦は月の満ち欠けを利用した太陰暦で、小春の期間も新月から新月までの期間になり、新暦の太陽暦では毎年ズレて、昨年は11月12日~12月10日でしたが、今年は10月31日~11月28日、来年は11月18日~12月17日で、毎年半月位の変動があります。
現在の太陽暦では、12月から冬の季節に入り、晴れると「秋晴れ」から「冬晴れ」になりますが、暖かい晴天の日は、「冬暖(ふゆあたたか)」とか「冬日和(ふゆびより)」などと呼ばれます。北日本では紅葉の季節は終わりますが、東日本から西日本の平地では、見頃を迎える季節になります。
(2016年11月28日 07:30更新)
トミーです。 この他、沖縄では、まだ日中の最高気温が25度を超える夏日の日が多いため、春より暖かいので「小夏日和」と呼んでいます。海外でも、「小春日和」に相当する言葉として、本格的に寒くなる前の穏やかに晴れた日は、アメリカでは「インディアンサマー」、ドイツでは「老婦人の夏」、ロシアでは「女の夏」、イギリスでは「聖マルタンの夏」など言います。いずれも「夏」の表現になっていますが、日本より寒い地方で、暖かな小春日和は、欧米では夏に当てはまるということから来ているようです。今年は、例年より早い寒波の襲来などで「小春日和」を実感する日が少ない晩秋でした。今日も冬型で、九州や太平洋側では秋晴れが戻りますが、日中の気温は平年並か少し低めの所が多く、木枯らしも吹いて、体感的には気温より寒く感じ、残念ですが「小春日和」という感じの所は少ないでしょう。